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クワトゲエダシャク

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写真: クワトゲエダシャク

写真: クワエダシャク#6 写真: コガタイチモジエダシャク

Apochima excavata (Dyar, 1905)
シャクガ科 エダシャク亜科 ビストン族


茨城県 2022.3.11 前翅長約18mm

早春のエダシャク。かつてはクワの害虫として広く知られていたが、
養蚕の衰退によるクワの減少により激減し、分布は極めて局所的。
現在でもクワの木自体はある程度普通に見られる中で、
幼虫はクワの他にバラ科なども食べることが知られているが、
若齢幼虫はクワの幼木に依存する傾向があり、幼木が毎年供給される環境の減少、
そして♀の移動性が低い(あまり飛ばない)ことが減少の主原因ではないかと推定されている。
(「クワトゲエダシャクApochima excavata(Dyar)の幼生期と生息地に関する一考察」
船越進太郎, 宮野昭彦 蝶と蛾 / 61巻 (2010) 2号)
撮影地は2020年に初記録された場所で、クワの群落が比較的良好な状態で維持されている。
同属のオカモトトゲエダシャクに酷似するが、本種はオカモトより色の彩度がやや低く、
翅を扇子状に折り畳んだ静止状態(右上)では見えないが、
前翅内横線が「く」の字状に強く屈曲するのに対し、オカモトは「(」状に近い。
また後翅内半の白い部分にはオカモトのような赤褐色影がほとんどないため、
白の面積が大きく見え、翅を畳んだ状態でも判別可能と思われる。
後脚脛節端の距(けづめ)は本種が二対、オカモトは一対。
ライトトラップに1♂が飛来。オカモト同様に♀の灯火飛来は稀という。
他にオカモト♂も数頭飛来。
分布:北海道、本州、四国、九州
成虫出現月:3〜4
幼虫食餌植物:クワ、ヤマグワ、リンゴ、ナシ、ソメイヨシノ、クルミ、
       フジ

オカモトトゲエダシャク・翅展開状態
http://photozou.jp/photo/show/1433095/260421257
翅を畳んだ状態
http://photozou.jp/photo/show/1433095/264990505

G2602

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