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フタホシキコケガ#3

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写真: フタホシキコケガ#3

写真: フタホシキコケガ#2 写真: フタホシドクガ#1

Nudina artaxidia (Butler, 1881)
ヒトリガ科 コケガ亜科


東京都小平市 2021.5.21 前翅長約11.6mm

幼虫はクサアリの行列を辿って甘露を出すカイガラムシのいる場所へ行き、
クサアリからは一切攻撃されずに甘露にありつくという特異な生態を持つ。
幼虫は自らカイガラムシの尻を刺激して甘露を出させ、すかさず飲んでしまうが、
クサアリは何もせずにただ見ているという。
クサアリ類は特殊な揮発性の毒素を放ち、大抵の小動物は弱るか死んでしまうが、
本種にはその耐性があるだけでなく、クサアリに獲物あるいは敵と看做されない
特殊な能力を持っていると見られる。他のコケガ類同様に地衣類も積極的に食べるが、
それだけでは痩せ細って死んでしまうといい、甘露からアミノ酸、
窒素など重要な栄養素を得ているのではないかという。

参考文献
http://science.shinshu-u.ac.jp/~bios/Evo/itino/pdf/Komatsu%20and%20Itino%202014.pdf
(小松 貴、市野隆雄 著・英文)

カイガラムシの付いたクヌギの若葉の裏に、クサアリ数頭と一緒にいた成虫♀。
静止しており甘露を舐めるのは確認出来なかったが、
幼虫同様に成虫もクサアリにちょっかいを出されることはないようだ。
触角は♂♀共に櫛歯状だが、♀の櫛歯はごく短い。
有毒のゴマフリドクガ、キドクガなどと似た外観。
普通種だが、一度に多くの個体を見ることはほとんどない。
分布:北海道、本州、四国、九州、対馬、
   朝鮮半島、台湾、中国、シベリア
成虫出現月:6〜7
幼虫食餌植物:地衣、カイガラムシの出す甘露(クサアリの案内と護衛付き)


http://photozou.jp/photo/show/1433095/225721275

G1005-3

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